『スローハンド・アット・70 - エリック・クラプトン・ライヴ・アット・ザ・ロイヤル・アルバート・ホール』(2015年)

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エリック・クラプトンが70歳になった2015年に、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われた記念ライヴを収めたDVD。

 

ロイヤル・アルバート・ホールはクラプトンの「ホーム」ともいえる会場で、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンや東京の日本武道館と並んで公演回数が多い場所。

 

ここを70歳の記念のライヴ会場に選んだのはよくわかる気がする。

 

とにかく衰えのない演奏。ヴォーカル力も冴えていた。

 

B.B.キングバディ・ガイなど、70、80歳を超えてもステージに立ち続けているブルースシンガーたちは多いけど、やはりクラプトンも第一線で歌い続けてくれるのがうれしい。

 

カメラワークがとてもいい

撮影がすぐれていて、とにかくカメラワークがいい。

 

映像もしっかりと構成されていて、どの場面をとっても絵になっているのでとても見心地がいい。

 

各メンバーたちのアップもあり、たとえばネイサン・イーストが5弦ベースを弾いているのもはっきりわかるほど。

 

ちなみにクラプトンはデッキシューズを履いていた。

 

セットリストも満足

クラプトン以外のメンバーのヴォーカル曲もある。

 

ポール・キャラックによる「You Are So Beautiful」。 続いてネイサン・イーストがブラインド・フェイスの「Can’t Find My Way Home」を歌う。

 

武道館の時と同じようにクラプトンのアコースティックセットもあり、中でもやはり「Tears in Heaven」がとてもよかった。

 

正直言って何度も聞いている曲だが「またこの曲か・・・」というのではなく、やはりこの歌を聴きたかった、とあらためて実感させてくれる歌と演奏だった。

 

「Let It Rain」は意外な選曲だった。 いままで武道館のライヴでは聴いたことがなかったと思う。

 

ギターの音があまりはっきり聞こえてこないのがもったいなかった

ひとつ気になったのは、あまりギターの音が前面に出て聞こえてこなかったことだった。 アコースティッセットでもやっぱりギターの音がハッキリしない。

 

やはりクラプトンのライヴなので、ギターはよく聞こえるようなミキシングにしてほしかった。

 

また観たいライヴDVD

最後の曲が終わって、観客にあいさつをした後、クラプトンがバンドメンバーひとりひとりと抱き合って称え合い、それからステージを去っていく。 その場面は感動的だった。

 

通常ライヴDVDは1度見たらそれきり観なかったりするものだけど、このライヴはやはり最新の公式ライヴ映像で画像が最高にいいし、セットリストも満足なので、また観たいと思う。